ロスカットとマージンコール
「外国為替証拠金取引(FX)」が、
外貨預金や外債投資信託などよりも
手数料などの管理コスト面から見て有利に運用でき、
株式などと同様に「キャピタルゲイン(譲渡益)」を狙えるのに、
さほどこれまで日本国内でFXが普及しなかった要因の一つに、
「信用取引」だからということが上げられます。
「信用取引(担保取引)」は、
証拠金(担保金)をFX業者に預けることで、
その何倍もの資金を実際は運用できる取引で、
FX業者によっては、証拠金の100倍もの資金を運用できます。
このことは、
上手く利益を出せば、少ない資金で大きく儲けることができますが、
逆に損失を出せば、自分で出した資金以上の損失を
かぶることになります。
昔は、「追証」で借金地獄におちいった…なんて話を耳にして、
「信用取引(担保取引)」だけは絶対にしてはいけない!と、
先祖代々から言われてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?!
このようなイメージが先行して、
これまでFX投資が日本で普及しなかったのではないかと思います。
ここで不安を取り除く為、簡単にFX投資の仕組みを説明しておきます。
例えば、
1ドル=116.00円の時、ドルを1万ドル買う取引をするとします。
その時、
「信用取引」でなく現物取引で買うとすると、
必要な円資金は「116.00円×10,000なので116万円」必要となります。
しかし、10倍の「レバレッジ」を効かせて取引をすると、
116万円必要な取引が16万円だけ用意すれば良くなります。
これが「信用取引(担保取引)」です。
そして、みなさんの怖れる「追証」はどうなると発生するかというと、
1ドル=116.00円で買ったドルを10,000ドル持っていて、
実際には16万円しか預けていないので、
ドルが16万円分以上下がれば「追証」となります。
つまり、116.00円-A×10,000=160,000円⇒A=114.60円。
1ドル=114.60円以下になれば、「追証」が発生します。
難しい方程式が出てきたので、余計に分からなくなったかもしれませんが、
要するに、
ドル円相場が、1ドル→1円60銭以上下がれば、
16万円以上の証拠金、いわゆる「追証」を払わなければならなくなります。
さて、「追証」について長々と書いてきましたが、
FX投資では、
「追証」は発生しますが、「追証」で借金地獄にはなりません。
(借金をしてFX投資していれば、話は別ですが…)
それは何故かというと、FX投資では「ロスカット」というものがあるからです。
「ロスカット」というのは何かと言うと、
FX業者に預けている「証拠金」以上の損失が発生しそうになると、
FX業者の方で強制的に建て玉の決済をして、
「証拠金」以上の損失を発生させないようになっています。
ですので、
FX投資では「証拠金」以上の損失が出ない仕組みになっていますので、
「追証」で借金地獄ということにはなりません。
その他にも、「マージンコール」といって「証拠金」に対して、
ある一定割合(大体50%ぐらいのFX業者が多い)の損失が発生すると、
FX業者の方から連絡が入って、
「証拠金」の増額(要するに「追証」)を要求されます。
これが「マージンコール」で、
この時点で取引を終了するか、「証拠金」を積み増すか、選択できます。
なので、
この「マージンコール」という仕組みからも
FX投資で借金地獄ということにはならないようになっています。
この「ロスカット」と「マージンコール」という安全装置が働くことによって
FX投資で「追証による借金地獄」という自体はまぬがれることができます。
(但し、絶対に借金地獄にならないとは言えません。
FX取引は相対取引ですので、
買い手がつかないような大暴落が起こった場合
(例えばアジア通貨危機のようなもの)
ロスカットライン以下で強制決済され、
証拠金以上の支払いを要求されことがあります。)
相当長々と書きましたが、分かりづらいかもしれませんので、
最後に具体例で説明します。
●具体例
1ドル=115円の時、レバレッジ10倍で10,000ドルを購入
証拠金115,000円をFX業者に預けている場合
このFX業者の
マージンコールの発生条件⇒証拠金の50%損失時
ロスカットの発生条件⇒証拠金の20%損失時

上の図のように、
1ドル=114.425円になった時に「マージンコール」がかかり、
1ドル=114.08円になった時に「ロスカット」が発生します。
☆マージンコール発生時の計算式
証拠金の50%でマージンコールがかかるので
115,000円の50%は57,500円
1ドル=116.00円で10,000ドルをレバレッジ10倍で買っている場合、
ドルが円で何円まで下がれば57,500円になるか?
求める円の額をAとすると、
57,500円=(115.00円-A円)×10,000ドル×10倍レバレッジ
57,500円÷10,000ドル÷10倍=115.00円-A円
0.575円=115.00円-A円
A円=115.00円-0.575円=114.425円
1ドル=114.425円になれば、マージンコールがかかる。
115,000円ー57,500円=57,500円
☆ロスカット発生時の計算式
証拠金の20%でマージンコールがかかるので
115,000円の20%は92,000円
1ドル=116.00円で10,000ドルをレバレッジ10倍で買っている場合
ドルが円で何円まで下がれば92,000円になるか?
求める円の額をBとすると、
92,000円=(115.00円-B円)×10,000ドル×10倍レバレッジ
92,000円÷10,000ドル÷10倍=115.00円-B円
0.92円=115.00円-B円
A円=115.00円-0.92円=114.08円
1ドル=114.08円になれば、マージンコールがかかる。
という計算式で、
「マージンコール」と「ロスカット」になるドルに対しての円相場が
分かるのですが、かなり難しいですね。
それで、
「ロスカット」がいくらになればかかるのか
計算できるシステムを作りましたので、
下のURLをクリックして
その「いくらになればロスカットになるかシステム」をご活用下さい。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
nk" href="http://www.miyumai.com/fxhikaku/keisan.xls">「いくらになればロスカットになるかシステム」はここをクリック
(システムと言っても、「EXCEL」で演算式を入れただけのものですが…)
いろいろ書いてきましたが、
FX投資には株式の信用取引や商品先物と違って、
「追証」に対する「安全装置」が付いています。
ただあくまでも、
「追証」で借金という悪夢にならない可能性が高いだけであって、
貴方の資産を守る「安全装置」ではありません。
例えば100万円全額投資をして、
損失が膨らんで「ロスカット」になったとします。
そのFX業者の「ロスカット」基準が保証金の20%でかかるとしたら、
「ロスカット」後に貴方の手元に帰ってくるお金は「20万円」です。
100万円あったものが、わずか「20万円」です。
これは馬鹿にならない損失です。
こういう事態もFX投資をしていればありうることなので、
FX投資の危険性も理解したうえで
保証金全額、レバレッジを利かせて投資するのではなく、
ゆとりを持って投資してください。
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